学生さんへのメッセージ
Welcome to Nagahara lab!
永原研究室は,令和4年度に立ち上げた比較的新しい研究室です。数学教育,教育工学,あるいは数学における非線形解析などに興味があり,積極的に研究を取り組む姿勢のある方に来てほしいと考えています。教育工学については,大学院に入ってから学ぶこともできます。また,教員免許を取得していなくても,問題ありません。
私のバックグラウンドは純粋数学(偏微分方程式,特に反応拡散方程式)です。また,東工大附属高校に6年間勤務し,数学科教諭として高校生と接してきました。数学について興味・関心があると,なお楽しいと思います。
学生募集
永原研究室は
- 東京科学大学(旧:東京工業大学) 学部4年生(学士特定課題研究)
- 東京科学大学(旧:東京工業大学) 環境・社会理工学院 社会・人間科学系 社会・人間科学コース 修士課程/博士後期課程
の学生を担当しています.出願の際には,上記の系を選択してください.
教育工学の研究は,地道な文献調査や,システム開発の連続です.セミナーのためだけでなく,積極的に自らが,何が問題で,それをどのように,どこまで明らかにするのかを考える姿勢が重要です.
また,非線形系の研究は,解析学的アプローチのほか, コンピュータを用いた計算科学的手法や物理的考察も重要です.そのためには,解析学の基礎的な知識,特に関数解析,常微分方程式,偏微分方程式の基礎を修得することが必要であるとともに,自分自身で問題を捜し,解決するための方法を考えるという積極的な態度が重要です.
おすすめ書籍7選(教育系)
- 本研究室に所属する前に勉強しておくとよいこととして、インストラクショナルデザイン、教育課程、教育評価、心理統計、教育分野の動向、などがあります。まずはこれらの基本的な内容をおさえておき、入学後のゼミや研究に必要な素地をつくっておきましょう。本で出てきた用語・概念が実際の研究ではどのように使われているのか、論文サイト(CiNii、Google Scholarなど)で検索をしながら学ぶと忘れにくくなります。
- これ以上の専門的な内容は入学後に各々の研究テーマに応じて学んでいけば大丈夫です。また、近年の教育工学ではAIを使う研究が急激に増えています。とりあえず汎用的なChatGPTやGeminiで十分なので、日常生活で使い倒して慣れておきましょう。
- 学習設計マニュアル:ケラーのARCSモデル、ガニェの9教授事象など、インストラクショナルデザイン(ID)の基本がバランスよくまとまった本で、学習者視点でIDを理解できる点が特徴的。IDのはじめの一冊としておすすめ。
- よくわかる教育課程:よくわかるシリーズは見開きで要点がまとまっており、辞書的に使いやすい。教育課程は学校教育に少しでも関わる研究をするなら一度は頭に入れておきたい。ゼミでそもそも論を話し合うとき、議論がスムーズになるはず。
- よくわかる教育評価:教育工学の研究を進めるうえで、教育評価は避けて通れない。研究を始めてから評価方法に悩む人は非常に多いため、予めこの本で体系的に勉強しておくとよい。
- Rによるやさしい統計学:量的研究を行う場合、何かしらのソフトでデータを分析できることが望ましい。中でもRは無料で利用でき、心理・教育系の分析手法に幅広く対応しているのでおすすめ。少々古い本ではあるが方々で紹介されることが多く、信頼性は高い。新しい本にあれこれ手を出すより、まずはこの1冊でRと基本的な統計手法を習得してほしい。
- Rによる多変量解析入門:『Rによるやさしい統計学』との接続を前提に書かれている。この2冊で主要な心理統計は一通り網羅できる。特に重回帰分析、因子分析、パス解析は研究で使う可能性あり。優先度はとりあえず低め。
- 教育ビジネス:現代の教育分野の動向を知るのに役立つ。タイトルに「ビジネス」とあるが、必ずしもビジネス目的でなくても有用。教育工学は他の研究領域に比べ、現場の課題解決を何より重視しているため、実はビジネス的なアプローチと相性が良い。ちなみにこの○○ビジネスシリーズは、各業界の基本情報を把握する際に重宝する。
- キャリアづくりの教科書:腰を据えて研究をするためにも、修了後のキャリアは早めに考えておきたい。就職志望の場合、研究室に入ってすぐに就活が始まるため、その前に自分の進路を考える時間を確保しておくことが望ましい。キャリアを考える際はこの1冊で十分。
研究室活動
研究室の活動としては
- 教育系セミナー(週1回)
- 数学系セミナー(週1回)
- 工大祭での研究室公開(年1回)
- ワークショップ(不定期)
などを行っています。上記の行事以外にも,単発や四半期程度の行事が突発的に開催されることもあります.また,社会・人間科学系に所属する他の教育系の研究室との合同セミナーも不定期で開催しています.
これらの行事に積極的に参加して,自分の専門分野だけでなく,幅広い知見を求めて探究する態度は,この大学院生活だけでなく,社会に出た後も役に立つことでしょう.
よくある質問
- Q. コアタイムはありますか?
A. ありません.自由に活動してください。(以降修士課程向け)ただし,修了するためには,修士論文を書く必要がありますから,やる気があることが必要条件です。 - Q. 研究テーマはどうやって決めますか?(学部・修士課程)
A. 個々人のバックグラウンド,得意分野などを考慮して教員と一緒に決めます。 - Q. セミナーへのオンライン参加は可能ですか?
A. 可能です.それ以外の打ち合わせや各自の研究はオンラインでの実施も可能としますが,研究室での活動を推奨します。 - Q. どんな学生が永原研に向いてますか?
A. 自由な雰囲気で研究を進められる人が向いていると思います。教育工学,あるいは数学教育,数学そのものなど,興味関心が広いとよいと思います。
東京科学大学附属科学技術高等学校との連携
本研究室では,次世代型ものづくり教育共同研究会を中心に,ものづくり教育における,主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)とカリキュラム・マネジメントについての考察および提言を行うことを目的とした研究を行っています。
研究室主宰者

永原 健大郎 Kentaro Nagahara
東京科学大学リベラルアーツ研究教育院 講師
担当科目群:教職科目実施部会
担当する学院・系:環境・社会理工学院 社会・人間科学系
研究室主宰者の略歴
2010年3月 東京電機大学高等学校 卒業
2014年3月 東京工業大学(現:東京科学大学) 理学部 数学科 卒業(学士(理学):柳田研究室)
2016年3月 東京工業大学(現:東京科学大学) 大学院理工学研究科 数学専攻 修士課程修了(修士(理学):柳田研究室)
2016年4月 東京工業大学(現:東京科学大学) 附属科学技術高等学校 数学科 高等学校講師
2017年4月 東京工業大学(現:東京科学大学) 附属科学技術高等学校 数学科 教諭
2020年3月 東京工業大学(現:東京科学大学) 理学院 数学系 博士後期課程修了(学位:理学 柳田研究室)
2022年4月 東京工業大学(現:東京科学大学) リベラルアーツ研究教育院 講師
2024年10月 東京科学大学 リベラルアーツ研究教育院 講師
所属学会
日本数学会,日本数学教育学会,日本教育工学会、日本シミュレーション&ゲーミング学会,数学教育学会